占星術のお話

西洋占星術について、思いついた事柄を無作為に語らせて頂いております。

占星術師 耶律楚材(2)

耶律楚材は、若かりし頃、万松行秀禅師に師事し、禅の修行に励み、湛然居士と号した。また、占星術の七政四餘を修め、中国古来からの卜占を学んだ。七政四餘の研究者・東山宗憲先生によると、耶律楚材の学んだ七政四餘は、「天官経」に依拠するもので、惑星…

占星術師 耶律楚材(1)

今回は、モンゴル帝国を築いた成吉思汗(チンギス・ハーン)の側近くに仕えた占星術師の耶律楚材について書いてみた。耶律楚材の略歴については、Wikipediaから引用させて頂いた。以下引用。楚材の家は、遼の太祖・耶律阿保機の長男である東丹国の懐王(義宗…

デカネイトとドデカテモリー(2)

橋本航征先生は、どの星座の分割法が優れているかを実験した結果、一つの星座を12に区分するドデカテモリーであるとの結論に達したと言及されている。このドデカテモリーは、イエス・キリストとほぼ同時代の、ローマの詩人で占星家のマルクス・マニリウスに…

デカネイトとドデカテモリー(1)

先のブログでは、一つの星座を3分割したデカネイトが、四柱推命の蔵干理論の原点となったことを語った。西洋占星術では、このデカネイトは「エジプシャン・デカネイト」と、「オリエンタル・デカネイト」に分類される。エジプシャン・デカネイトは、牡羊座…

命理占は西洋占星術から始まった。

七政四餘では、例えば金星(太白星)が夫妻宮(7宮)に在泊している場合、夫婦はともに栄え福の兆しが多いとされている。しかし、夫妻宮の金星が戌(牡羊座)に在るときは、火剋金となり、火宿に与して相隣るは宜しがらずとされている。その場合は、配偶者…

七政四餘と張果老

七政四餘の原著「張果星宗」は、唐王朝の頃に著された。著者は張果。尊敬をこめて張果老と呼ばれ、わが国の七福神のように、おめでたい存在として八仙の一人に数えられている。判田格先生は、この「張果星宗」をはじめ、「張果星宗大全」「聿斯経」などを完…

七政四餘とリリス(2)

リリスは9ヶ月で黄道上の一つのサイン(星座)を通過し、9年で黄道(12星座)を一周する。9ヶ月×12星座=108ヶ月となり、108は仏教では人間が有する煩悩の数とされている。リリスは9と云う数字に縁があり、師匠の橋本航征師によれば、9は数霊的には火星を表わ…

七政四餘とリリス(1)

中国の唐代に成立した、実星を使う占星術「七政四餘」は、大変複雑な体系の占術である。私は、判田格先生から、この占術を教えて頂いた。七政は日月火水木金土の七天体を表わし、また、四餘は羅睺・計都・孛星・紫気の四つの感受点を指す。羅睺・計都は、イ…

西洋占星術出生チャートの読み方(5)

以上のように、太陽・月・ASC・MCに限定して、チャートを分析してゆけば、チャートの人物の宿命のアウトラインを把握することができる。そして、例えば結婚について聞かれたときに、初めて第七宮そして第五宮の状況と、その支配星について調べれば良い。最初…

西洋占星術出生チャートの読み方(4)

ルナー・サイン・チャートは、原則的に出生時間が分からないと作成できない。何故なら、月は一日に平均で13°10′36″動くので、出生時間によっては、月が次の星座に移行してしまう可能性があるからである。サン・サイン・チャートにしても、出生時間が分からな…

西洋占星術出生チャートの読み方(3)

太陽が在泊しているハウスと星座は、生命エネルギーが発現する方向性や傾向を示唆している。太陽の在泊する星座の支配星をサン サイン ルーラーと呼び、ASCに対する統治星と同じように、重要な役割を担っている。サン サイン ルーラーが在泊するハウスと星座…

西洋占星術出生チャートの読み方(2)

ASCの前後5°以内に天体が在る場合、それを上昇星と呼び、個性や人格に多大な影響をを与えるものとしている。例えば、ASCが天秤座に在り、海王星とコンジャンクションで、しかも金星とタイトなトラインを形成している場合、その人はとても人あたりが良く、優…

西洋占星術出生チャートの読み方(1)

占星術の師・橋本航征先生によると、紀元前のインド占星術の経典「ブリハット・パラーシャ・ホラーシャ・スートラ」には、出生チャートの鑑定は以下の三つの方法を併用すべきであると説かれているとのこと。 ASC(アセンダント)のある星座を第一宮とする。 …