占星術のお話

西洋占星術について、思いついた事柄を無作為に語らせて頂いております。

七政四餘とリリス(2)

リリスは9ヶ月で黄道上の一つのサイン(星座)を通過し、9年で黄道(12星座)を一周する。9ヶ月×12星座=108ヶ月となり、108は仏教では人間が有する煩悩の数とされている。

リリスは9と云う数字に縁があり、師匠の橋本航征師によれば、9は数霊的には火星を表わすとのこと。冥王星が発見される前は、牡羊座蠍座の主星(支配星)であり、冥王星の発見後も、火星は蠍座へ影響を与えている。

蠍座は性を象徴するが、蠍座ナチュラル・ハウスである8宮の象意は、因縁とか宿命を示唆している。

リリスの象意は、火星の高いオクターブの惑星である冥王星に近いのかもしれない。

宿命、因縁、人生において深く関わる問題、理性でコントロールできないほどのめり込むもの、性、生と死、全てを奪うかすべてを失う、とことん好きになり徹底して嫌いになる、極端から極端に走る、徹底した変化、悪縁、霊、あの世、先祖、医学、運命学、霊障、宿命的な病気などなど。

その周期性から、九星術と通底するものがあるのかもしれない。

七政四餘にリリスが使用されていることは、リリス占星術上の重要なポイントであることを示唆するとともに、この占術が西洋占星術の影響を色濃く受けていることを暗示するものと思われる。

一方、私の知るかぎり、インド占星術やわが国の宿曜道にはリリスは使用されていない。